スキップしてメイン コンテンツに移動

2月11日 ハノイ着

朝、目が覚めて、自分がいったいどこで何をしているのか理解するまでに、しばらく時間がかかった。妙な夢を見ていたからだ。
ラオカイ発の寝台車はよく揺れ、何度か起こされはしたものの、目覚めはそう悪くはなかった。体の痛みもない。列車は停車しており、窓の外では何者かが、大騒ぎしている。車掌らしき女性と、隣のベッドで寝ていた女の子が、二言か三言、会話を交わすと、彼女は荷物をまとめて部屋を出ていった。
呆然としていると、間もなくして部屋の、というか列車全体の電気が消えた。外で騒いでいる男は、どうやら私に早く降りろと急かしているらしい。慌てて荷物を抱えて列車を降りると、例の男が息を弾ませて言った。

「Where do you go?」

男はタクシーのドライバーだった。そしてこの瞬間から、今に至るまで、何度となくこの質問を浴びせられることになった。

「Where do you go?」

どこに?そんなことはわからないね。
シクロやバイクタクシーから聞かれる度、内心では含み笑いを添えて、そう自答するのだ。

しかし列車から降りた瞬間に最初に聞いたこの質問には、私は実際、答えられる材料を持ち合わせてなかった。あたりはまだ真っ暗で、降りたったのはホームと呼べるスペースなど無い、線路のど真ん中だ。時刻は4:30。行くあてなど何もなかったので、ドライバーを追い払い、駅の待合室で時間をつぶして明るくなるのを待った。

7時を過ぎるとだいぶ明るくなり、駅前の通りも賑やかになった。バイクの波をかき分けて通りを渡り、少し歩いたところで、出店のフォーを食べた。酸っぱ辛いスープが体を温めてくれたので、フリースを脱いでTシャツ姿になり、バックパックを担ぎなおして、ガイドブックにあるホアロン刑務所跡を目指して歩き出した。
ホアロン刑務所は植民地時代にフランスが作り、ベトナム戦争中は米軍捕虜を収監していた。跡地にはビルが建ち、今は建物の一部が博物館として保存され、当時の生々しい記憶を今に伝えていた。

ホアロンを出て、まだお昼まで時間があったので、さらに歩いてホー・チ・ミンの墓と孔子廟を訪ねた。孔子廟でゆっくしすぎたため、ホー・チ・ミンの墓の内部まで入れなかった。午前11時で終了なのだ。

近くでタクシーを拾い安ホテルが集中するという旧市街へ向かった。しばらくしてタクシーのメーターをふと見ると、なんと既に30万ドンを越えていた。錯覚かと思ったが、そうではなかった。現にメーターは秒速で1000ドンづつ上がり続けている。いや、そんな漫画みたいなっ!っと思わず心の中で叫んではみたものの、時既に遅しである。適当なところで停めてもらい、結局、37万ドンを支払った。ラオカイ→ハノイ間の寝台列車より高額な料金を支払いタクシーを降りて、ゲストハウスを探した。

ガイドブックにのっているドミのあるゲストハウスを探したが、見つからないので、適当なホテルに部屋を借りた。一泊15ドル。竹の家具がベトナムっぽくていいんじゃない。しかし元陽以降、贅沢病かもしれない。ま、いっか。

このブログの人気の投稿

MacBook Air(2015)を購入→windows10を入れた感想

貧乏ですが、MacBook Airを購入しました。 これまで自宅で使っていたMacBook(Mid 2007)のバッテリーがだいぶ膨らんできており、さすがに限界を感じてたため、執拗にアップルストアの整備済製品をチェックしていたところ、10万円台で8GBメモリを積んだMacbook Airが販売されていたので、ポチッとしたというところです。 13インチ-macbook-air-16ghzデュアルコアintel-core-i5-整備済製品 ※新品よりは2万円ぐらい安い! ジョブズさんが封筒からスマートに取り出したのは一昔の前の話で、新MacBookも発売され、気がつきゃシリーズ中最もデカい MacBookとなってしまいました。すでにAirでもなんでもありませんが、財布にやさしいMacとして、貧乏人や学生には人気のモデルです。 ちなみに、2009年に購入したMacBook Proもあったのですが、コーヒーをキーボードにぶちまけた挙句、友人に貸したら砂まみれのゴミになって帰ってきたため、買い替えは5年ぶりとなります。 ※2009年当時はProも安かった! 砂まみれとなったProの代わりに中古で購入した2007 Midモデルを使い続けていたためか、廉価モデルとはいえ、さすがに最新モデルは早いです。 ネットや文書の作成、写真の取り込み&簡易な編集など、それほど大きなデータを取り扱わない使い方なので、必要十分というように感じます。 ※もっと言うとG4 iMacも現役 また、自宅での使用が主だとはいえ、時々仕事で使うこともあるため、MacBook2007モデルから引き継いで、Airにもwindowsも入れました。 手持ちのwindows7が32bitだったため、BootCampを使用してインストールすることができませんでした。 そこで、マイクロソフトのホームページからwindowsのディスクイメージ(ISOファイル)をダウンロードし、USBメモリで起動ディスクを作成して、インストール後にwindows7(32bit)のプロダクト・キーを入力することで問題なく使用することができています。 参照: Windows 10 のディスク イメージ (ISO ファイル ) のダウンロード  (マイクロソフト) ...

BUNDOK(バンドック) ミニヘキサゴンタープ

BUNDOK(バンドック)というメーカーのミニヘキサゴンタープを購入しました。 モンベルのミニタープを持っていましたが、もう少しだけ大き目の物が欲しかったので、買い足しです。 アマゾン で、2,963円でした。 モンベルのミニタープが7,000円ぐらいなので、ずいぶんとお買い得のように感じますが、付属品のペグやロープは、かなり安っぽいです。 付属のロープ ただ、モンベルのミニタープはポールが別売りですが、このタープには、そこそこ丈夫そうなポールが付属しています。 本体も、思ったよりもしっかりしているので、まぁ通常の使用なら問題ないかと思います。 私は風が強い場所での使用が多いので、5回目で一部縫製箇所がやぶけてきそうになってきています。 以下、細部の写真です。ご参考までに。 比較で、モンベルのミニタープも載せときます。

iPad Air(5th)を1年使いました

 iPad Air購入から1年が経過しました。 本当に1年間、毎日使い続け、使わない日はありません。 カバンに直接入れるスタイル カバー無し・薄々液晶フィルムだけで無事に乗り越えました。 エレコム iPad Pro 11 第4/3/2/1世代 (2022/2021/2020/2018年) iPad Air 第5/4世代 (2022/2020年) 保護フィルム 高精細 指紋防止 反射防止 TB-A20MFLFAHD  フィルムは↑こちらの物を使用しています。 1年でそれなりにヘタリましたが、とりあえず付けています。 あまりみっともなくなったら、いずれ交換するでしょう。 角の傷 サイドもそれなりに 2~3回は落っことしましたが、液晶が割れるまでには至らなかったものの、角が少々潰れました。 また、カバーを付けないので、サイドが擦れて来ているようです。 FoldStand Tablet large タブレットスタンド 超薄型 縦置き 横置き 2Way 貼り付け パッドスタンド 落下防止 繰り返し使える 9~14インチ対応 グレー 裏面に張っていたスタンドは、同じブランドの一回り大きなものにしました。 小さいタイプはやはり倒れやすかったです。 iPad+スタンド+ペンで600g弱 スタンドとペンとペンケース合わせて、現在の重さは約600gです。まぁ許容範囲かなと思っています。 最近はさらに邪魔くさくなってペン&ペンケースを外し、ペンは普段、カバンの中に別に入れるようにしました。 使用状況としては、普段はほとんど動画を再生しながらウェブサーチするぐらいにしか使いません。 もったいないw たまに、仕事で文書の校正や、SNS投稿動画の編集をするぐらいです。 ペンで校正をデータに書き込めるの便利 UVCはいずれ何かに使ってみたい! iPad OS17ではUVCという機能も加わって、動画の配信に便利になったようです。 早速、 insta360oneR というアクションカメラと Camo Stidio というアプリで試してみました。 いずれ使いこなしてみたいものです。