とにかく厳しかった。列車が縦に揺れるという噂は本当だった。
ヤンゴン発マンダレー行きは、5:00発、5:30発、6:00発の三本しかなく、なぜか30分おきに発車する。午後とかせめてもう少し遅い時間がないものかと思ったが、ないらしい。理由はただひとつ。その時間に出ても、到着は深夜にいたるからだ。私が乗った5:30の列車がマンダレーに到着したのは、22:30。じつに18時間もクッションすらない木製にベンチに座っていたことになる。しかしいまだに尻が痛いのは、そのせいだけではない。
列車が走り出して、すぐに縦揺れは始まった。どういうことなのかさっぱり分からないが、もはや揺れるというよりは、縦に弾んでいるといっても差し支えないほど、列車は揺れた。もちろん常に揺れているわけではないのだが、すこし眠ろうかと思っても、うとうとした瞬間に、強烈に揺らされるので、たまった物ではない。ちなみに左右にも揺れるので、いつ脱線するかと、ひやひやしながらの行程となった(実際、脱線に見舞われた方もいるらしい)。
とりあえず私は無事、マンダレーについた。疲れた。肩が凝った所為か、頭痛もやまない。市内観光なんて気にもならず、昼過ぎまで惰眠をむさぼっていた。明日もマンダレーで過ごして、明後日は今度は船でバガンにむかう。