他にも自転車置き場には、結構キレいなMTBがあったのだが、それはなぜか貸してもらえなかった。個人の所有物なのかもしれない。もしくはなめられたか(笑)
自転車を借りたのは、長江と長江大橋が見たかったからだ。しかし長江は思ったほど感動がなかった。もっと別の見学ポイントがあるのかもしれない。
橋は渡って向こう岸まで行こうかとも思ったが、暑いし腹も減ってきたので止めた。途中までいって引き返してきた。
南京は市内を囲む城壁が、まだ一部残っていて、万里の長城は見れそうにもないので、それを何カ所かで見てお茶を濁すことにした。これはでもすばらしかった。
正月から二日明けて、南京の街はすこしずつ普段の姿を取り戻しつつある。しかし未だにシャッターをおろした店は多く、昼食をとる場所を探して、しばらくさまよわなければならなかった。南京駅には帰省先から帰ってきた人々が大勢いた。
昼食後、玄武湖をおとずれて、しばらく公園でのんびりしてみた。昨日今日は数日前の寒さが嘘のように暖かく、すこし張り切って漕ぐと汗ばむほどであった。ハンモックを持って行けば良かった!
玄武湖から南に下り、統庁府をのぞいて、図書館へ行ってみた。図書館は昨日、中国で初めて会った日本人旅行者の上林さんに教わったスポットだ。しかし図書の閲覧にはカードがなければならないようなので、諦めてロビーをうろうろして出てきた。さすが省都だけあって立派な図書館だ。
図書館を後にして、市内中心部で新華書店という大きな本屋によって、またガイドブックを探した。外国語表記のものは見あたらなかったので、成都ではやはり地図だけを購入して、やり過ごそう。
宿に戻ってシャワーを浴びて、昨日見つけた近所では唯一営業している安食堂で夕食をすませ、スポーツバーで夕食のラーメンの三倍の値段(!)でコロナビールを飲み、今はベッドに転がっている。
なんだか宿に客が増えた。しかも欧米人ばっかり。レセプション兼バーに大量にいる。最初はそこでビールを飲もうかと思ったが、鬱陶しいのでやめた。静かな場所が好きだ。コミュニケーションも大事だし、あわよくば英語も話せるようになりたいとも思うが、東洋の神秘にふれてテンションのあがった大勢のガキ共につき合う気力は俺にはない。
旅は人々の優しさに触れ、自らのいたらなさを感じることが多い。そうする度に心に積もった澱は洗い流され、新鮮な人間らしさを取り戻す。しかしできることなら、私はゆっくりとそれを感じたい。時間はあるのだから。何かを得ることもなく、何を与えるということもなく。心のままに。
明日は四川省成都に向けて出発する。11時間の列車の旅だ。楽しみ!頭の中では世界の車窓からのテーマ音楽が既に流れている。チケットは高かったが、しょうがない。足もほぼ完治した。問題なく歩ける。行こう。パンダが待っている(笑)