ウィルコムからでしか更新できなかったので、いくつか書き残した出来事を追記する。 今回の旅は、自分に腹が立つくらい、妙に落とし物や忘れ物が多くて、それは自転車のスピードメーターに始まり、バックライト、空気入れ、しまいには、31番札所の竹林寺では、納経書に記帳していただくのを忘れてしまう等、全くひどいものなのであるが、極めつけは9月6日の出来事である。 9月6日、蜂に刺されたことから、数時間前。 前日、納経時間ギリギリにハンガーノック(空腹)状態に陥り、非常に辛い思いをした為、早め早めに食事をとろうと、午後、阿波赤石駅を出発した直後に、最初に見かけた喫茶店に入った。普通の喫茶店なので、期待してはいなかったのだが、意外に日替りランチはボリュームもあり、手作り感のあるおかずは、日頃の野宿用粗食やコンビニ弁当に飽きた胃袋を十分に満たしてくれた。 すっかり満腹し、お茶を頂きながら、私の風体から察したおかみさんに、自転車でお遍路をしていることなどを聞いていただいた。そういえば午前中に輪行をする際、少しでも荷物を軽くしようと、水筒の水を捨ててしまっていたので、水筒に水を入れていただけないかと伺うと、喜んで、しかも氷の入った冷水まで用意していただいた。水筒を自転車につけて、いざ恩山寺へむけてこぎだそうかと思ったら、おかみさんが店から出てきた。はて、っと思ったら、お接待にと売り物のお米で作ったパンを3つも渡して下さったのだ。ありがたい。感謝して頂戴し、お腹いっぱい胸一杯で、走り出して10分後に思い出した。 「金払ってねぇよ」 パンどころか、ランチ丸ごとお接待。 ってまさかそういうわけにもいかないので、来た道をまた10分かけて戻ったのである。 ちなみに戻ったら、おかみさんももう一人の店員の方も、全く気付いていなかった(笑)